BO009400003912 |
シャーンタラクシタの自己認識論とシャーキャブッディ : 有相無相唯識説と形象真実虚偽論の区分の基準 |
Santaraksita's Theory of Self-Cognizing Cognition and Sakyabuddhi |
シャーキャブッディのPramanavarttika注(PVTS)より次のことが知られる。有相唯識、無相唯識とは勝義として所取能取(二取)の真偽を基準とするに対し、二取を迷乱の種子による故、偽とする無相唯識に勝義として青などの形象の真偽を基準とする形象真実論、虚偽論がある。したがって、有相無相唯識説と形象真実虚偽論は区分されなくてはならない。シャーキャブッディは二取を遍計とし無二なる自己認識論(無相唯識説)を主張し、かつ青などの形象を真とする形象真実論を唱える。この見地は、世俗としてシャーンタラクシタの自己認識論にそのまま継承され、他方、カマラシーラはMadhyamakalokaにおいて世俗として有相唯識の見地からシャーキャブッディの無相唯識すなわち無二なる自己認識論を引用、批判する。これはジュニャーナガルバの方法の踏襲と見られる。他方、勝義としての吟味からはシャーキャブッディの形象真実論も一、多の点からシャーンタラクシタらにより批判され、さらにデーヴェンドラブッディを論難するシュバグプタをシャーキャブッディが批判する理論すなわち青とその知の同体論(sahopalambhaniyama)から導出される知の同時多論は、ダルマキールティの見解に反し、諸原子により包囲された中央の原子の場合と同じ欠陥を有すると後期中観派により論難される。 |
シャーキャブッディ, シャーンタラクシタ, 自己認識, 有相無相唯識, 形象真実虚偽論 |
Departmental Bulletin Paper |
日本語 |
森山清徹 |
MORIYAMA SeiteTsu |
文学部論集 |
佛教大学文学部 |
09189416 |
94 |
15 |
34 |
2010年03月01日 |
https://bukkyo.alma.exlibrisgroup.com/discovery/openurl?institution=81BU_INST&vid=81BU_INST:Services&rfr_id=info:sid%2Fsummon&rft_dat=ie%3D21286747140006201 |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/BO/0094/BO00940L015.pdf |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/repository/baker/rid_BO009400003912 |
公開中 |