BO010700011471 |
留学生周樹人周辺の「ニーチェ」及びその周辺* |
The Milieu of “Nietzsche” and The Milieu of the Overseas Student Zhou Shuren |
本論では、テキスト調査により、周樹人(のちの魯迅)が留学時代に書いた論文である「文化偏至論」に記述されているニーチェの言説は、彼がニーチェの原書を読んでまとめたものではなく、桑木厳翼『ニーチェ氏倫理説一斑』から直接翻訳されたものであることを初めて発見し、当時清国留学生であった周樹人が実際に直面した「ニーチェ」の真相を実証的に明らかにしたものである。その上で本論では、これまでの先行研究における「魯迅とニーチェ」の関係の枠組みにおいて論じられてきた「ニーチェ」は、ほとんど留学期の周樹人が実際に直面した「ニーチェ」ではなく、「魯迅」となった以後の「魯迅」を想像することによって構築された「ニーチェ」であると指摘した。さらに留学生周樹人の周辺の「ニーチェ」とその周辺を考察し、ドイツ語、丸善、高山樗牛および「美的生活論争」などを含め、当時の「魯迅」がニーチェに接していた思想的環境を再現することを試みた。 |
周樹人, ニーチェ, 周辺, 桑木厳翼, 個人主義 |
Departmental Bulletin Paper |
日本語 |
李冬木 |
LI Dong mu |
文学部論集 |
佛教大学文学部 |
09189416 |
107 |
1 |
28 |
2023年03月01日 |
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https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/BO/0107/BO01070L001.pdf |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/repository/baker/rid_BO010700011471 |
公開中 |