BR009500002135 |
シャーンタラクシタのVadanyayavrttivipancitarthaとカマラシーラの無自性論証 :ダルマキールティの『量評釈自注』(PVSV)を巡って |
Santaraksita's Vadanyayavrttivipancitartha and Kamalasila's Logical Evidence of Nihsvabhavata |
無自性論証の確立において充足しなくてはならない事柄は、遍充関係の成立と推論の主題であるダルミンの成立である。この二点は以下の通り立証される。シャーンタラクシタはダルマキールティのVadanyayaに注釈書を著わし、その中で能遍の無知覚である反所証拒斥検証による刹那滅論証を提示している。この方法により離一多性を立証因とする無自性論証を考案したと考えられる。また同じ注釈書の中で無始以来の習気から生起する分別知における顕現をダルミンとする考えをPVSV ad vv.205-208により表明している。このことにより仏教徒にとり非実在なアートマンなどを論破し、また後期中観派の伝統としてPVSVにおける<言語行為による推理論>に基づいて勝義無自性であるが、言語行為(vyavahara)としては有自性を所遍とし因果関係などを能遍とする遍充関係による無自性論証を確立している。この無自性、虚偽なものにも推論としての作用を認め得ることをカマラシーラはナーガールジュナの『廻諍論』を典拠に論じている。 |
シャーンタラクシタ, Vadanyayavrttivipancitartha, ダルマキールティ, PVSV, カマラシーラ |
Departmental Bulletin Paper |
日本語 |
森山清徹 |
MORIYAMA Seitetsu |
仏教学部論集 |
佛教大学仏教学部 |
2185419X |
95 |
33 |
52 |
2011年03月01日 |
https://bukkyo.alma.exlibrisgroup.com/discovery/openurl?institution=81BU_INST&vid=81BU_INST:Services&rfr_id=info:sid%2Fsummon&rft_dat=ie%3D21297687500006201 |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/BR/0095/BR00950L033.pdf |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/repository/baker/rid_BR009500002135 |
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