BR010500010845 |
『浄土詩』の作者とその文学性 |
The Original Author of the Jingtu shi and Its Literary Quality |
善導の『往生礼讃偈』と法照の広略『五会念仏法事讃』には彦琮の讃偈が収められ、また正倉院の聖武天皇宸翰『雑集』にも「隋大業主浄土詩」として同じ作品が書写されている。一方は【彦琮作の礼讃偈】とされ、もう一方は【隋大業主作の浄土詩】とされて、作者も作品名も異なる同一作品が伝承されてきた背景には、作品が流伝する中で、誰にどのように評価されてきたのかを物語っているものと理解できるだろう。本稿は、この作者と作品の問題をめぐって「和韻詩」という観点から解き明かそうとする試みである。煬帝は作詩を愛好し、またその家臣団には自作の原詩に対して和す「和詩」や「和韻詩」を多く作らせている。そして彦琮にも和せしめていたという伝記の記述と、全三二首の作品の中には実際に「和韻詩」の作風が認められる事実などをふまえ、これが彦琮の単独作品ではなく、隋大業主との合作であったということを論証する。またその文学性についてもあわせて考証する。なお、『浄土詩』三二首の詩の律動に基づく〈校訂テキスト〉〈書き下し〉〈日本語訳〉〈出典語註〉〈音韻律動〉の訳註を作成したが、紙幅の都合で掲載できなかったので、拙著『隋東都洛陽上林園翻経館沙門釈彦琮の研究』(臨川書店、二〇二二年)の資料篇に収録する。 |
彦琮, 煬帝, 浄土詩, 和詩, 和韻詩 |
Departmental Bulletin Paper |
日本語 |
齊藤隆信 |
SAITO Takanobu |
仏教学部論集 |
佛教大学仏教学部 |
2185419X |
105 |
1 |
22 |
2021年03月31日 |
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https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/BR/0105/BR01050R001.pdf |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/repository/baker/rid_BR010500010845 |
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