BR010700011477 |
四十八願の成就文 |
On the Passages Regarding the Fulllment of Each of the Forty-Eight Vows |
『無量寿経』の中に四十八願の成就文があるとする説について、その起源と法然の解釈の意義を探った。諸師の『無量寿経』末書の中に「願成就文」の用例はないが、浄影寺慧遠が「成就」、玄一が「願成就」の語を用いている。『無量寿経』の依正二報の説明の中に一々の本願と対応する文があることについては、慧遠が述べている。さらに憬興は二六種の願について、その該当箇所を指摘している。おそらく法然は、慧遠や憬興の記述より着想を得て、四十八願がすべて成就していることを繰り返し説く。もっとも、それは第十八「念仏往生」願の成就を強調するためである。法然は『選択集』第三章において第十八願以外の願成就文を挙げるが、その草稿本である廬山寺本から、四十八願すべての成就文を特定していたわけではないことが読み取れる。善導・法然の念仏思想が強く投影されている第十八願・第十九願の成就文にこそ、法然の独自性があると考えられる。 |
法然, 四十八願, 成就文, 憬興, 述文賛 |
Departmental Bulletin Paper |
日本語 |
齋藤蒙光 |
SAITO Muko |
仏教学部論集 |
佛教大学仏教学部 |
2185419X |
107 |
1 |
14 |
2023年03月01日 |
https://bukkyo.alma.exlibrisgroup.com/discovery/openurl?institution=81BU_INST&vid=81BU_INST:Services&rfr_id=info:sid%2Fsummon&rft_dat=ie%3D21297687500006201 |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/BR/0107/BR01070R001.pdf |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/repository/baker/rid_BR010700011477 |
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