DB004800010415 |
『百詠和歌』二百十六番歌 : 王子喬の「簫」の笛について |
Hyakueiwaka No. 216 : Wang Ziqiao’s Panpipes |
源光行の『百詠和歌』二百十六番歌は、『李嶠百二十詠』音楽十首「簫」の詠詩から「仙人幸見尋」を句題とし、王子喬の伝説を付した上で和歌を詠んでいる。前漢の劉向撰と伝わる『列仙伝』によれば、王子喬はたくみに「笙」を吹いて鳳凰の鳴くような音を立て、道士浮丘公と共に嵩山に登り三十余年仙人の修行をし、ついに白鶴に乗って昇天したと伝わる。しかし、王子喬の伝説を取り入れながら、張庭芳『百二十詠詩注』の「周の霊王太子晋、簫をふく」を句題に加え、また「白鶴」は仙人王子喬が昇天する時の駕であるが、「帰るそらなき鶴の毛衣」と詠んでいることに注目したい。本稿は「王子喬の簫の笛」と、歌語「鶴のけ衣」を考察の起点とすることで、李嶠の「簫の詠詩」が生み出された背景を通して、光行がどのように享受し、またそれをどう和歌に表現したか、『百詠和歌』二百十六番歌の解釈を試みる。 |
百詠和歌, 李嶠百二十詠詩注, 王子喬, 簫の笛, 帰る空なき鶴のけ衣 |
Departmental Bulletin Paper |
日本語 |
今井友子 |
IMAI Tomoko |
佛教大学大学院紀要. 文学研究科篇 |
佛教大学大学院 |
18833985 |
48 |
47 |
62 |
2020年03月01日 |
https://bukkyo.alma.exlibrisgroup.com/discovery/openurl?institution=81BU_INST&vid=81BU_INST:Services&rfr_id=info:sid%2Fsummon&rft_dat=ie%3D21304420810006201 |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/DB/0048/DB00480R047.pdf |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/repository/baker/rid_DB004800010415 |
公開中 |