DK005000011085 |
ロールシャッハ・テストを通してアルコール使用障害者の人格特性を考察する |
Considering the Personality Traits of a Person with Alcohol Use Disorder Using the Rorschach Test |
アルコール使用障害者の再飲酒は,ストレスを伴うライフイベントや陰性感情等が関係しており,治療の際には人格理解は重要である。そこで断酒後間もなくと,断酒継続約 1 年半後にロールシャッハ・テストとバウム・テストを実施した一事例を報告する。2 回の結果を比較し,再飲酒しないでいられる心理的要因や,アルコールを必要とする人格特性等がテスト上にどう現われるのかを考察した。その結果,飲酒に向かわせる心理的要因として,(1)感情を抑制することで適応を図ってきた人にとって,感情が大きく動きやすい環境下ではアルコールの力を借りて抑制させようとすることが示唆された。再飲酒しないで持ち堪える心の働きとして,(2)情動場面にすっかり混乱してしまわないように内閉的になったり,現実から離れて空想したり,(3)孤立しない環境の中に身を置いたり,(4)自他の境界となる皮膚感覚が獲得できていないうちは身体接触感を回避することが示唆された。 |
アルコール使用障害, ロールシャッハ・テスト, 人格特性, 再飲酒(リラプス) |
Departmental Bulletin Paper |
日本語 |
冨田愛 |
TOMITA Ai |
佛教大学大学院紀要. 教育学研究科篇 |
佛教大学大学院 |
18833993 |
50 |
71 |
85 |
2022年03月01日 |
https://bukkyo.alma.exlibrisgroup.com/discovery/openurl?institution=81BU_INST&vid=81BU_INST:Services&rfr_id=info:sid%2Fsummon&rft_dat=ie%3D21304438430006201 |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/DK/0050/DK00500L071.pdf |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/repository/baker/rid_DK005000011085 |
公開中 |