FO001900011531 |
社会的養護経験者がふりかえるケアに関する評価 : 全国調査の自由記述回答から |
Evaluation of Support for Children and Youth with Social Care Experience: A Qualitaive Analysis of Open-Ended Questions in the Questionnaire |
本研究は,2020 年に実施された社会的養護経験者を対象とする全国調査結果から,受けたサポートに関して「よかったこと」,「改善してほしいこと」への記入があった自由記述回答一覧(425 人が回答)の内容を分析し,支援のあり方を考察することを目的とする。 本研究は,その内容を定性的コーディングの方法を用いて分析した。結果,当事者によるケア評価では,【私にとって親身になってくれる人の存在】,【私の生活の安定】,【私の安心】,【私らしさ・私の成長】の4 つが導かれるとともに,これらは当事者の「ニーズ」として意味づけられることが明らかになった。生活の様々な局面で生じる困りごとやニーズのなかには,入所前,入所中から引き続かれる内容もあり,退所後のつながりやサポートが求められることも浮かび上がった。 社会的養護におけるケア過程は,退所後を見据えたケアと退所後のケアを,当事者の生,生活の連続性でとらえることが重要である。また,ケアやサポートが,本人が子どもという時期に,施設等職員によって提供されることから,「親身な」関わりと生活の安定が本人の力になることを基盤に,退所後の生活を視野に入れた支援計画を本人とともに考え,退所後の生活における社会関係やつながりをインケアの段階から育んでいくことが求められる。 当事者によるケア評価を,支援やサポートのあり方及び政策に反映することが課題となる。 |
社会的養護, 生活支援, 自立支援, 当事者によるケア評価, ケアリーバー |
Departmental Bulletin Paper |
日本語 |
伊部恭子 |
IBE Kyoko |
社会福祉学部論集 |
佛教大学社会福祉学部 |
13493922 |
19 |
115 |
136 |
2023年03月01日 |
https://bukkyo.alma.exlibrisgroup.com/discovery/openurl?institution=81BU_INST&vid=81BU_INST:Services&rfr_id=info:sid%2Fsummon&rft_dat=ie%3D21291377890006201 |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/FO/0019/FO00190L115.pdf |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/repository/baker/rid_FO001900011531 |
公開中 |