KG001100000431 |
軽太子の禁断の恋の物語 : 歌はいかに所伝の展開をになったか |
兄による同母の妹に対する「奸」というまことに忌わしい行為を発端とし、その兄妹二人の「共自死」をもってこの所伝は幕を閉じる。兄が軽太子、妹が軽大郎女、当時「奸」は重大犯罪とみなされていた。「奸」ではありながら、というより、兄妹ゆえにそうしたかたちをとらざるを得なかったのだが、軽大郎女に寄せる軽太子の恋慕の情は激烈であり、また一方、その相手となった軽大郎女の恋情もそれに劣らない。軽太子から人心は離れ、逮捕、配流の憂き目に遭うが、その逆境のなかで二人は互いに夫・妻としていよいよ絆を深め、最後を迎えるというのが所伝のあらましである。従来、この所伝の内容の分析、とりわけ歌を中心に展開する所伝のその所伝と歌との関連を読み解く作業は、十分な成果をあげるまでに至っていない。転用歌説がなお根強い。小稿はあくまで歌にそくして、それが所伝の展開をになうその実体の解明をめざす。 |
Departmental Bulletin Paper |
日本語 |
榎本福寿 |
京都語文 |
佛教大学国語国文学会 |
13424254 |
11 |
49 |
82 |
2004年11月27日 |
https://bukkyo.alma.exlibrisgroup.com/discovery/openurl?institution=81BU_INST&vid=81BU_INST:Services&rfr_id=info:sid%2Fsummon&rft_dat=ie%3D21299604520006201 |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/KG/0011/KG00110R049.pdf |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/repository/baker/rid_KG001100000431 |
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