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【史料】19世紀後半のマルタにおける資源と産業について : N・ザミット(編)『マルタとその産業』(1886年)(2) (原田敬一先生退職記念号) |
Malta and Its Industries, N. Zammit(Compiler), H. Vella(Translator), (London, 1886), (2) |
本稿では『歴史学部論集』第7号(113-122頁, 2017年3月刊)に引き続き、1886年に刊行された『マルタとその産業』の第6-7章を訳出する。訳出の目的や本書の書誌情報など詳細については、前掲号の文献解題を参照されたい。 本史料はイタリア語でまとめられたのち英語に翻訳されたものであるが、度量衡などの表記については当時、マルタで使用されていた単位でまず示され、つづいてイングランドの単位に換算されている。そのため、本史料を読み進めるためにはマルタ語に関する工具書も必要となる。非マルタ語話者にとっては、Joseph Aquilina が編集した『マルタ語―英語辞典』(全2巻)および『英語―マルタ語辞典』(全4巻)が、現状での最良の辞書と思われる。前者は8万語、後者は12万語を収録しており、様々な分野の語彙に対応している。一方、日本においてマルタ語は市民権を得ていないため、日本語で読めるマルタ語辞典はない。書誌体としては管見の限り、信森広光(編)『マルタ語基礎1500語』(大学書林, 1992年)が日本語でマルタ語に触れる機会を提供している。またインターネット上では、Google翻訳により単語・短文レベルでの、マルタ語の日本語訳がある程度、可能となっている。 最後に、今回の訳出箇所について触れておく。本稿で訳出した第6章「生産品」および第7章「動物性生産品の産業」では、当時のマルタの動植物・鉱物資源、それらに関わる産業の状況とそれに従事する人々、産業の将来的な展望についての考えがまとめられている。なお本稿内の註は原著のものであり、史料中の[ ]内は訳者による付記である。 |
Departmental Bulletin Paper |
日本語 |
水田大紀 |
MIZUTA Tomonori |
歴史学部論集 |
佛教大学歴史学部 |
21854203 |
09 |
83 |
107 |
2019年03月01日 |
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https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/RO/0009/RO00090L083.pdf |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/repository/baker/rid_RO000900009219 |
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