RO001300011548 |
八幡神とオホアナムチ : 『日本書紀』「神代」の「鬼」を焦点として |
Hachiman and Ohoanamuchi : Focusing on the Demon -‘鬼’ in the “Kamiyo” of Nihon Shoki |
『日本書紀』「神代」のオホアナムチは、「邪鬼」「鬼神」という特徴的な言辞によって地上平定と国土献上の神話に位置づけられている。西郷信綱は、「原始的デーモン」であるオホモノヌシ─オホクニヌシのメタモルフォーゼとして『続日本紀』の八幡神があらわれたとするが、『日本書紀』「神代」本文におけるオホアナムチ─オホクニヌシ─オホモノヌシは、「鬼」の語によって律令国家の段階に応じる神としてあらわれるのであり、単なる「原始的デーモン」とは位置づけられない。また『日本書紀』「神代」のオホアナムチに「邪」が付されるのは、陰陽説に則った「神代」の神話の展開上に意味を持つが、「鬼」に関しては神話の文脈上に特定の意味を持っていない。ゆえに「鬼」の語は、個別に独自の意味を持つ表現なのではなく、秩序外存在として制圧され後には祭祀対象となって国家を守護する神であるオホナムチと神々を、中国から受容された律令国家に相応しく変容させる国家的神話の表現と見るべきである。 |
八幡神, オホアナムチ, 鬼, 続日本紀, 日本書紀 |
Departmental Bulletin Paper |
日本語 |
村田真一 |
MURATA Shinichi |
歴史学部論集 |
佛教大学歴史学部 |
21854203 |
13 |
37 |
52 |
2023年03月01日 |
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https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/RO/0013/RO00130R037.pdf |
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