SO005200001005 |
1909年王立救貧法委員会少数派報告100周年記念パンフレットに寄せて |
The centenary pamphlet of the 1909 Poor Law Minority Report |
フェビアン協会は,2009年に,1909年王立救貧法委員会少数派報告100周年記念パンフレットを公刊した。本稿は,同パンフレットの中から,王立救貧法委員会少数派・多数派報告を直接,分析の対象としている章を取り上げ,その章の内容を紹介・分析し,次のような評価を行った。フェビアン協会に関係している論者の章は,少数派報告がイギリス福祉国家の礎になったとする,かつての通説に依拠し,近年の通説を十分には評価していない弱点があった。他方,近年の通説をリードしてきた論者の章は,福祉国家の形成について,ウェッブ夫妻の影響を過度に,否定的に描く傾向が認められた。しかし,どちらの論者も,両報告から,シティズンシップや社会的排除などの今日の社会保障を論じるうえで重要な理念が読み取れるとする評価を行っていた。結論として,両報告は,単なる歴史的文書ではなく,今日の視点からも,今後の社会保障の対象や思想を論じるにあたって,示唆深い文書であるということがいえる。 |
1909年王立救貧法委員会少数派報告, 同多数派報告, ウェッブ夫妻, フェビアン協会, ベヴァリッジ報告 |
Article |
日本語 |
藤井透 |
FUJII Toru |
社会学部論集 |
佛教大学社会学部 |
09189424 |
52 |
53 |
67 |
2011年03月01日 |
https://bukkyo.alma.exlibrisgroup.com/discovery/openurl?institution=81BU_INST&vid=81BU_INST:Services&rfr_id=info:sid%2Fsummon&rft_dat=ie%3D21286722640006201 |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/SO/0052/SO00520L053.pdf |
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/repository/baker/rid_SO005200001005 |
公開中 |